香辛料(薬味)は、特に夏場に重宝する調味料(その1:定義と種類)
梅雨が明けて本格的な夏を迎えると、屋内外の気温差や強い紫外線や高湿度が原因で食欲が落ち、体の不調(いわゆる「夏バテ」)を訴える人が多くなります。
夏バテの解消法(主に食事法)については当該ブログでも紹介しましたが、特に食事の面で、大いに手助けになり重宝される「香辛料(薬味)」について、改めてクローズアップします。
そもそも「香辛料とは」、という世界的に統一された定義づけはまだないようですが、全日本スパイス協会のHPによれば、次のように定義されます。
「食品の調理のために用いる芳香性と刺激性を持った植物」のことで、語源はラテン語のSpicesです。スパイスとハーブに大別され、ハーブが茎と葉と花を利用するものの総称であるのに対して、スパイスはそれ以外の部位を利用するものの総称です。それぞれの具体例を紹介します。
・スパイス:ニンニク、生姜、ゴマ、唐辛子、胡椒、山椒、ゆず、西洋ワサビ、ウコン、ナツメグ、
シナモン、パプリカ、カルダモン、クミン、サフラン、クローブ等
・ハーブ:クレソン、コリアンダー、パセリ、シソ、タイム、バジル、オレガノ、ローズマリー等
近年、パクチーが話題ですが、コリアンダーとは同じ植物で、前者は主にタイ料理で葉が生食されるのに対して、後者は種子や葉を乾燥させたもので、主にカレーのスパイスとして使われます。ちなみに、古くから中国では香菜(チャンツァイ)、日本でもコエンドロと呼ばれ、食されていたそうです。
日本では昔から薬味として和食に利用されてきています。
例えば、「鰻には山椒、肉や魚には生姜、蕎麦にはネギ」などが定番の組み合わせです。また刺身を食べる際にも、ワサビ、大根のつま、大葉の薬味がセットされています。そもそも薬味は「薬」としての働きと「味」を引き立たせる働きを兼ね備えたもので、香辛料の他にも、ネギや茗荷(ミョウガ)などの香味野菜が含まれます。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)
次報(その2)では、香辛料(薬味)の具体的な効能や利用法に踏み込んだ情報を提供します。