寒い冬には、「あたたかい飲食物」がお勧めですが・・・?
これから一段と冷え込む冬の季節になると、「あたたかい飲食物が恋しい」と思うようになります。特に冷え性の方にとっては、救いの神の一つかもしれませんね。
そこで、昔から知られている「体を温める食材」を取り上げ、温める調理法の長所・短所についても紹介します。
まず「体を温める食材」です。
薬膳の食性に五性というのがあり、体を温める作用があるのか否かで「熱 → 温 → 平 → 涼 → 寒」の5段階に分けられますが、熱と温のものを挙げます。
・熱:羊肉、酒類、生ニンニク、乾燥生姜、胡椒、山椒、唐辛子など
・温:牛肉、鰻、エビ、カボチャ、玉ネギ、長ネギ、小松菜、生姜、味噌、紅茶など
また漢方では、体を温めてくれるか否かで「陽性 →中性 → 陰性」に区別しています。敢えて、薬膳での熱と温に挙げなかった陽性の食材を取り上げます。
・陽性:赤身魚、卵、チーズ、根菜類(レンコン、ゴボウ、人参)、リンゴ、ブドウ、サクランボ、桃、みかん、ゴマ、ピーナッツ、黒豆、小豆、醬油、ハチミツなど
次にこれらの食材や調味料を使って、温かい料理を作る「調理法」です。
食材に対しての作用が優れているのは、順に「蒸す→煮る→炒める→焼く→揚げる→電子レンジ」になります。「蒸す」は蒸気によって満遍なく温められ、栄養も失われにくいのですが、「焼く・揚げる・電子レンジ」による調理法は、糖化によってAGEsという老化物質が生成しやすくなるのです(当該ブログの“老化の元凶「糖化」とは?”を参照)。特に電子レンジは短時間で高温加熱のため、水溶性ビタミンの流失が抑えられる利点はあるものの、脂質の劣化や糖化の進行が顕著なので、手軽さだけでの使用は考えものです。
いずれにしても熱い飲食物は、食道や胃の負担になり上咽頭がんの発症リスクも高くなりますので、熱すぎる物の頻繁な飲食は控えるべきでしょう。あくまでも「温かい」ですよ。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)