Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

夏に向かう時期の水分補給には、「麦茶」を!

真夏日になる日も珍しくない今日この頃ですが、コロナ禍でマスクの着用が常態化する中、特に熱中症対策として水分補給が欠かせません。

経口補水液に目がいきますが、安価で手頃な「麦茶」を勧めたいので、紹介します。

 

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お茶と名が付けば、同じ茶葉から製法の違いで作られる緑茶を始め、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶などがありますが、麦茶はこれらとは一線を画します。

つまり麦茶の原料は、大麦(主に六条大麦)の粒を焙煎して甘みと香りを引き立たせたもので、これを湯か水で抽出することで麦茶になります。

 

上記の一般的なお茶には、タンニンやカフェインなどの刺激物が程度の差はあれ含まれますが、麦茶はノンカフェインなので、すっきりとした喉ごしでごくごくと安心して飲めます。

 

麦茶が「天然の機能性飲料」である、と言われる由縁に言及します。

・抗酸化作用で生活習慣病の予防効果:p-クマル酸などに酸化因子の消去活性が判明、活性酸素を除去する抗酸化酵素も含まれている。

血液サラサラ効果:焙煎の際に生成する香ばしい匂いのピラジンが血流を改善させ、γ-アミノ酪酸(GABA)には血圧降下作用あり。

・ミネラルの補給効果:カリウム・カルシウム・ナトリウム・リンなどが含まれ、発汗により排出されたミネラルの補給になる。

その他、胃粘膜の保護作用や炎症の抑制作用などの機能性があることも判っています。

 

暑くなると汗をかき、水分が失われがちですので、水分補給に留意しないといけません。その時、麦茶は、ノンカフェインでカロリーもほぼゼロ、しかしミネラルは豊富で種々の機能性に加えて体を冷やす効果もある、夏の熱中症対策には最適な飲み物です。

また、朝の寝起きの一杯(白湯が良い?)としても、ミネラル分を含む麦茶がお薦めです。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)