タンパク源としての「ちくわ」の利便性
魚肉が原料の練り製品として、蒲鉾(かまぼこ)や竹輪(ちくわ)、さつま揚げ等はよく知られており、それなりに食卓にも上っているはずです。
本報では、その中でも「ちくわ」を取り上げ、あまり知られていないタンパク源としての利便性を、改めて紹介します。
まず、ちくわの製造工程ですが、原料となる魚は主にスケソウダラを使います。
①頭・内臓・中骨などを取り除き肉だけを集める → ②肉を水にさらして血や脂分を取り除く→ ③脱水した後、裏ごししながら皮やうろこを除く → すり身に調味料や食塩を加える → ④成形した後、焼く → ⑤包装する
こうして作られたちくわは「低脂肪高タンパク」な食材であることが解るはずです。
具体的な栄養価(焼きちくわ、100g当たり)を挙げると、次の様になります。
・エネルギー 121kcal(321kcal)・タンパク質 12.2g(13.2g)・脂質 2.0g(28.5g)
・炭水化物 13.5g(3.0g)・食塩相当量 2.1g(1.9g)
比較のために、ウインナーソーセージ(豚肉が原料)の栄養価をカッコ内に示しましたが、ちくわは、炭水化物が多いもののタンパク質は十数gあり、低脂質で低エネルギーなのは明らかです。またタンパク質の質も魚が原料なので、アミノ酸価はほぼ100で良質です。ただ練り物の宿命(弾力を出す)で、食塩が2g程含まれていることは、留め置くべきでしょう(減塩ちくわも市販)。
最後に、ちくわの利便性について言及します。
最終の製造工程⑤での包装は数個ずつの個別包装なので、衛生的で使い勝手も良いわけです。「ちくわはプロテインバーより優秀!」と言うツイートが注目され、筋トレ後にも便利で効果的です。
日常の食事やおやつには、ちくわの穴に様々な物を詰めることによって、アレンジが楽しめます。例えばちくわの塩分が気になるのなら、カリウムの多いキュウリ等の野菜を詰めても良いでしょう。その他、ちくわのレシピも多数紹介されていますので、参照してください。
ちくわの賞味期限は1週間程度ですが、過ぎても加熱すれば大丈夫ですし、冷凍すれば1ヶ月程度は保ちます。都合の良い食材として、常備しておくことを勧めます。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)