「夏バテ」の原因と梅雨明けからやるべき解消法(主に食事)
ジメジメした梅雨が明けると猛暑の夏がやってきます。昼間の体へのダメージと夜間の睡眠もままならず、体がダルかったり食欲が落ちたりするのが「夏バテ」です。
夏バテとは、夏特有の高温多湿の環境が原因で、体が正常に機能しなくなって起こる体調不良のことを指します。夏バテの主な要因としては、水分とビタミン・ミネラルの不足が挙げられます。暑いときには体温が上昇しますが、汗をかくことで体温を下げようとします。汗は水分だけでなくビタミンやミネラルも排出するので、脱水プラス微量栄養素不足に陥るわけです。また室内外の温度差を繰り返し感じることで、体温調節を司る自律神経(正反対の働きをする交感神経と副交感神経)そのもののバランスが崩れてしまいます。
そこで本報では、夏バテの予防・対策法に関する情報を、主に「食」の面から提供します。
夏バテの主な症状としては、体がだるい・食欲がない・疲れがとれない・眠れない、などが浮かびます。
これらの症状は梅雨の頃、多湿により体が余分な水分を溜め込んで胃腸機能が低下する事から始まり、夏の暑さにより一層顕著になります。
規則正しい生活と運動習慣が心地よい眠りに導くことは言うまでもありませんが、何をいつどのように摂取するのかという食事の大切さを今一度肝に銘じるべきです。
・適切な水分とミネラルの補給:脱水対策として、大量の水のみの補給は水中毒や低ナトリウム症を引き起こし危険です。状況に応じて塩分さらには糖分の補給(経口補水液やスポーツドリンクなど)をしてください。
・良質なタンパク質を含む栄養バランスの採れた食事:肉・魚・大豆・卵などを主菜に、新鮮な野菜・果物・海苔で、特に失いやすい水溶性ビタミンのB群とCを補給しましょう。
・香辛料や酸味(料)で食欲増進:唐辛子・生姜・胡椒・ワサビなどの香辛料は体も温めますし、クエン酸(梅干し・レモン等柑橘系)は疲労回復やミネラルの吸収にも役立ちます。
・抗酸化食品の摂取:強い紫外線を浴びて増加した活性酸素による全身の機能低下を予防・回復のため、特に色の濃い夏野菜(トマト・ナス・ピーマン等)を皮ごと食べましょう。
夏バテは、主に食事を見直し(量より質、冷たい物を控える)、軽い運動と良い睡眠を加えることで解消できるはずです。自分にとって効果的と思われる方法を実践してみてください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)