Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

熱中症予防の水分補給で、注意する点は?

遅い梅雨明けと共に、猛暑の夏がやって来ました。

 

この時期に必ず急増してくるのが熱中症で、その予防としての水分補給が重要であるとされています。

しかしその水分補給も、喉が渇いたと自覚してから飲んだのでは手遅れ、とされており、一口に水分と言っても何をどれだけ飲むのかも?ですね。

 

そこで本報では、水分補給として具体的に、「何をどれだけ、どんなタイミングで飲むのか」を紹介します。

 

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始めに知って欲しいのは、生命維持に必要な水分量は約2.5L(リットル)で、その内食事とそれに伴う代謝で約1.3Lの水分を摂取できますので、残りの約1.2Lを飲料水で摂る必要があるという事です。

但しこれは一般的な活動量の場合での目安であり、汗や尿の排出の多少によって個人的に変わってきます。

特に夏場は大量の汗をかくので、その分多めの水分補給が必要ですし、喉の渇きを感じた時には既に脱水が始まっていると心得てください。

 

それでは具体的な水分補給法です。

(1)何を飲むか。水、茶類、清涼飲料、スポーツ飲料等がありますが、大量に汗をかいた後には塩分補給も必要なのでスポーツ飲料がお勧めです。逆に清涼飲料には大量の糖分が入っているものもありますので、注意しないといけません。緑茶などカフェインの多いものやアルコール類は利尿作用があるので、控えるべきです。

(2)どんなタイミングで飲むか。先ずは、目覚めの1杯と寝る前の1杯の2杯(約400mL)を習慣づけてください。喉の渇きを感じる前に、定期的に飲むようにしましょう。

(3)どれだけ飲むか。目覚めと寝る前での0.4Lに加えて、残りは1L程になります。一気に大量を飲む(水中毒、低ナトリウム症の危険)のではなく、こまめに飲むのがベターです。

 

最近は軽度の脱水症状に適した経口補水液も普及してきましたし、その手作りレシピも公開されています。尿の色が濃くなると脱水症状気味だというサインでもありますので、適切な水分補給を心掛けて夏場を乗りきってください。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)