伝統食材「梅」の健康効果で夏バテ解消を!
日本古来からの伝統食材である「梅」は、元々薬として使用されており、主に加工して保存食として食されてきていました。特に夏場の食欲が低下しているときには、酸っぱいものが効果的と言われていますので、改めて梅の健康効果を紹介します。
梅と言えば、酸っぱいものの代名詞にもなっていますが、その成分は「クエン酸」等の有機酸です。
先ず、酸っぱさで唾液の分泌を促して食欲を増進させ、胃液や消化酵素の分泌も高めて、消化吸収を助けてくれます。
次に、クエン酸やリンゴ酸はエネルギー代謝系の成分そのものでもあり、これら栄養素のエネルギーへの変換を進めるので、疲労回復効果が見込めます。
更に、クエン酸には微生物の繁殖を抑える効果があるので、おにぎりや弁当に入れると腐りにくく、食中毒の予防にも繋がります。
その他、抗酸化作用により老化防止効果のあるポリフェノール(梅リグナン)やビタミンEも含まれ、またカルシウム・鉄なども豊富で、クエン酸はこれらのミネラルの吸収を促す作用も持っています。
最近、梅干しを毎日食べる人はBMI値が低いという研究結果も報告され、バニリンという成分の脂肪燃焼効果が期待されています。
このような健康効果から、「その日の難のがれ」とか「一日一粒で医者いらず」などと称されているのも、頷けるはずです。
最後に梅の摂り方です。
梅干しで食するのが一般的ですが、塩分には注意が必要です。大粒の梅干し1個(10g前後)に含まれる塩分(多いもので2gから減塩もので1g以下まで様々)の表示を確認し、1日に1,2個に留めるべきでしょう。
更に梅ジュースや梅酒として飲む、梅ジャムや梅ドレッシングとして使う、梅の各種レシピを利用してアレンジする、などの摂り方もあります。
いずれにしろ、健康パワーを秘めた「梅」をこれからの夏バテ解消に、是非、役立ててください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)