Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

冬が旬の「(温州)みかん」は袋やスジ毎食べて健康効果アップ!

「こたつでみかん」は昔からお馴染みの冬の景色ですが、そんな冬が旬の果物の代名詞である「(温州)みかん」の健康効果について紹介(更新リブログ)します。

         

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まず「三ヶ日みかん」が、5年前に生鮮食品としては最初の「機能性表示食品」として、消費者庁に受理(制度開始の半年後)されたことをご存知でしたか?

みかんに含まれるβ-クリプトキサンチン(カロテノイドの一種)という機能性成分の科学的根拠が認められた結果ですが、出荷に当たっては、β-クリプトキサンチン含有量と統計的に有意な糖度を光センサー選果機で選果するとのこと。

β-クリプトキサンチンは骨代謝の働きを助けることにより、骨の健康に役立つことが報告されています」と表記して販売されています。さらにその後の三ヶ日町民を対象とする10年間の追跡調査では、みかんをたくさん食べる人は、糖尿病や肝機能異常症の他、脂質代謝異常症、動脈硬化症についても発症リスクの低下が明らかになっています。

このβ-クリプトキサンチン含有量は温州みかん(特に甘い物)が最も多く、オレンジはその1/10、グレープフルーツやレモンにはほとんど含まれていません。

 

もう一つの有効成分は、実よりも皮や袋、白いスジ(アルベド)に多く存在している「ヘスペリジン」です。フラボノイドの一種で、血管の健康に役立つ成分です。つまり、心臓や脳血管の疾患を防ぐだけでなく、冬には辛い冷え性にも効果的です。血の巡りを良くすることから、冷えだけでなく、むくみや肩こり等の血流疾患の改善にも役立ちます。

 

みかんにはその他、ビタミンCやペクチン等の食物繊維(じょうのう膜という袋の部分に多い)も見逃せません。この冬(12月頃からが旬)には、1日3個程度(β-クリプトキサンチンを含むビタミンAやビタミンCの1日必要量のほぼ半分を充足)を目安に、できれば袋ごとスジも残したまま食後(吸収率がアップ)に食べることをお勧めします。

さらにみかんの皮(陳皮)には「リモネン」と言う香り成分が含まれていて、風呂の湯に浸けたり、乾燥させて茶に混ぜたりすると、リラックス・安眠効果や血行促進による代謝力アップが期待できますので、是非、捨てずに活用してみてください。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)