コロナ禍の中、感染予防のための免疫力アップが注目を浴びています。当該ブログでも「免疫力を高める食事」を配信(2020.4.24)しましたが、今回はその続報として、免疫細胞の約7割が存在する腸の環境を整える、いわゆる「腸活」が免疫力向上に繫がることに、改めて言及します。
まずは腸内フローラ(「ヨーグルト」で配信済み(2019.4.11))の話を再掲します。
ヒトの腸には数百種類、100兆~1000兆個の細菌が生息しており、その構成は善玉菌・悪玉菌・日和見菌(前2者の優勢な方に同調する菌)がほぼ2:1:7の割合であるのが理想的です。しかし食事をはじめ様々な生活要因によって日々その菌叢は変化し、下手をすれば悪玉菌が増えて健康を損ないかねません。
そこで、毎日の食事を通して腸内環境を整える実践法ですが、一口で言えば、善玉菌を増やすことに尽きます。つまり、善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)と善玉菌のエサとなる物(プレバイオティクス)を摂ることです。
プロバイオティクスは発酵食品です。乳酸菌やビフィズス菌・麹菌などが含まれていて、ヨーグルト(特にプラズマ乳酸菌入りが注目)やキムチ・糠漬け等の漬物、納豆、チーズなどがあります。
プレバイオティクスはオリゴ糖と水溶性の食物繊維です。前者は大豆や玉ねぎ、ゴボウ、バナナなどが、後者は納豆、ゴボウ・人参・ブロッコリー・ホウレン草等の野菜類、キウイ・リンゴ等の果物類、芋類、海藻・キノコ類などがあります。
これらプロとプレの両方を合わせて摂ること(シンバイオティクス)で、より効果的な腸活が期待できます。
腸内環境の良し悪しを見分けるには、おおよそ便でチェックできます。
バナナのような形状で、色は黄褐色から茶色、臭いはほとんどない(悪臭は悪玉菌が増加)のが良く、残便感がないのが理想です。
毎日の腸活のスタートは、起床したら先ずコップ1杯の水を飲むことです。腸の刺激になり活発化されます。そして朝食には温かい味噌汁か牛乳を飲むことで「腸温活」になります。後は上述のシンバイオティクスを心掛けることです。
食事以外では、適度な運動、充分な睡眠、ストレスフリーなどにも気を配った生活をすることで、より腸内環境が整って免疫力の向上、ひいては感染症予防に繫がりますので、是非実践しましょう。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)