唐揚げがブームの「鶏肉」は良質な高タンパク源!
手頃なおかずとして定番の鶏の唐揚げですが、昨年から今年にかけて中食やテイクアウトの市場規模が大幅に拡大し、空前のブームとも言われています。
そんな鶏肉の低カロリー高タンパクと言われる栄養とその効能について、紹介します。
まずは、最も市販品として多い若鶏の部位別(焼き)の主要栄養成分の比較です(可食部100g当たり)。
部位別鶏肉 |
エネルギー |
タンパク質 |
脂質 |
(kcal) |
(g) |
(g) |
|
若鶏ささ身,焼き |
127 |
27.3 |
1.3 |
若鶏むね,皮なし,焼き |
195 |
38.8 |
3.3 |
若鶏むね,皮付き,焼き |
233 |
34.7 |
9.1 |
若鶏もも,皮付き,焼き |
241 |
26.3 |
13.9 |
若鶏もも,皮付き,唐揚げ |
313 |
24.2 |
18.1 |
タンパク質は、いずれもが20数g以上から40g弱までの高タンパクであるのが見てとれる。脂質はささ身や皮なしでは数gと少なく、その分エネルギーも低く抑えられている。ももの唐揚げ(皮付き)は油で揚げる分、脂質が多くなってエネルギーもアップします。
これら主要とその他の栄養・健康成分から期待できる効能をあげます。
・高タンパクかつ良質(アミノ酸スコアは100)で、メチオニン(必須アミノ酸)には肝機能向上、イミダペプチド(アミノ酸集合体)は抗酸化作用による疲労回復(但し、むねとささ身)の効果あり
・ビタミン類ではナイアシンやKが豊富で、前者は三大栄養素の代謝に、後者は血液凝固や骨密度に関与
・コラーゲンが肌の再生に有効(直接吸収されるわけではないが、成分を元に体内で合成)
最後に、具体的な部位別の特徴(①)や調理法(②)・市販品の利用(③)などを挙げます。
① むね:白身で軟らかくてクセや臭いも少ない、もも:やや硬くてコッテリした味わい、ささ身:淡白な味わい
② 炒めたり揚げたりする方法は油が増える分、高カロリーになる(上表の唐揚げ)ので、焼く・蒸す・茹でる方法で脂質を落とす意識も必要
③ 最初にコンビニで発売されたサラダチキンですが、むね肉を使用していてもパサパサ感なく食べやすいと人気
鶏肉は高タンパクという共通項の基に、部位による特徴の違いが顕著で調理法によっても多彩な味わいができ、飽きることがないはずです。牛肉や豚肉よりも安価でヘルシーな食材である鶏肉を、日常の食生活に、より一層有効に取り入れましょう。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)