カカオ豆の健康効果を活かすのは、どんなチョコレート?
先日のバレンタインデーにはチョコレートを食された方も多いと思いますが、それは見た目を重視した華やかで味も甘いものではなかったでしょうか。
美味しいが、「太る」「ニキビができる」「虫歯になる」などのマイナスイメージもあり、一時は良くても常食を敬遠する人が多いはずです。
そこで、チョコレートの原料であるカカオ豆(大昔は不老長寿の薬)の健康効果を活かすには、どんなチョコレートが良いのかを解説しようと思います。
カカオ豆にはカカオポリフェノール(フラボノイド)をはじめ、テオブロミン、リグニン、トリプトファン(必須アミノ酸)などの成分が豊富で、それぞれに健康効果を発揮しています。
・ポリフェノール → 抗酸化作用、血管拡張による血圧低下や冷え性改善作用、動脈硬化予防用
・テオブロミン → カフェインの一種で抗ストレス作用、リラックス効果
・リグニンなど食物繊維 → 便秘予防効果、腸内環境改善効果
・トリプトファン → セロトニンを活発化させることによる抗うつ作用
その他、ビタミン類やミネラル類も豊富で、カカオバターという脂肪分も多いが吸収率が低くて体脂肪にはなりにくいのです。カフェインも含まれているがコーヒー一杯の1/5以下です。
また、チョコレートとニキビの因果関係は立証されていませんし、虫歯もその原因菌を抑えることが判っています。
さらに、BDNF(脳由来神経栄養因子)の血中濃度が有意に上昇させ、認知症予防の効果も期待されています。
こうして見てくると、上記のマイナスイメージは払拭されて「一種の薬」のように思えてきますが、当然、食べ過ぎが良くないことは言うまでもありません。
では最後に、どんなチョコレートをどれだけ食べれば良いのかに言及します。
・チョコの種類 → カカオ70%以上のビターなダークチョコ
・チョコの摂取量 → 1日に20~30g(嗜好品のエネルギーとしては200kcal以内)
3時のおやつに一気に食べても、ダークチョコは低GI食品なので血糖値スパイクを起こすことはありませんが、ポリフェノールの効果を考慮すれば、一日数回に分けて食べるのがベターです。
小腹が空いた時、リラックスしたい時、脳を働かせたい時など、TPOに応じてミルクチョコやアーモンドチョコも少量ならOKですが、常食するのは高カカオのダークチョコレートに限ることを肝に銘じ、毎日の生活に積極的に取り入れることをお勧めします。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)