Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

フレイル予防にタンパク質、その具体的な摂り方とは?

当該ブログで、「フレイル予防には、まず食事で充分なタンパク質を!」と題した情報を既に配信(2020.10.30)していますが、そこではフレイル(虚弱)の定義やタンパク質の必要性を説き、タンパク質の摂り方については乏しかったと言わざるを得ません。

 

そこで本報では、フレイルの原因の一つである筋力の衰えを防ぐために重要なタンパク質の摂取法を、具体的に提示しようと思います。

 

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まず一日のタンパク質摂取量ですが、推奨量は成人男性で65g、成人女性で50gです(日本人の食事摂取基準2020年版)。体重1kg当たり1gが目安になりますが、押し並べて解りやすくすると、一日三食の食事毎に20gのタンパク質を摂取することが目標です。

 

その一例を示すと、次の様になります。

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                   (毎日新聞:高齢者にはたんぱく質(2019.5.2)より引用)

 

もう少し、主食・主菜・副菜&その他に分けて、タンパク質量の具体例を挙げます。

 

主食:ご飯(150g)→ 3.8g、食パン(6枚切り1枚)→ 5.6g、

      うどん(ゆで1玉)→ 6.5g、そば(ゆで1玉)→ 9.6g

主菜肉類(約100g)→ 16~20g魚介類(約100g)→ 16~23g

      卵(M1個)→ 3.6g、大豆(ゆで100g)→ 14.8g

副菜&その他:納豆(40g)→ 6.6g、枝豆(ゆで100g)→ 11.5g、

      木綿豆腐(100g)→ 6.6g、絹ごし豆腐(100g)→ 4.9g、

      チーズ(20g)→ 4.5g、ヨーグルト(100g)→ 3.6g、

      牛乳(200mL)→ 6.6g、竹輪(1本30g)→ 3.7g、

      ウィンナー(3本60g)→ 7.9g、しらす干し(7g)→ 1.6g,

              ブロッコリー(ゆで100g)→ 3.5g、バナナ(100g)→ 1.1g

 

なお、肉類や魚介類は種類や部位によって異なりますし、野菜類や果物類にも多少は含まれていますので、それぞれの詳細は食品成分表やネットでチェックしてください。

 

いずれにしても、厚生労働省の「食べて元気にフレイル予防」の食事の摂り方によると、

 ①3食しっかり摂る

 ②1日2回以上、主食・主菜・副菜を組み合わせて食べる

 ③いろいろな食品を食べる

で、市販の惣菜や缶詰、レトルト食品なども活用しようとのこと。

さらにそこに④として、一日三食の食事毎に20gのタンパク質を摂取する、を意識して、筋活によるフレイル予防に繋げましょう。