Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

栄養豊富な「枝豆」は、夏に最適!

夏の暑い日にはビールのお供に欠かせない「枝豆」ですが、どんな豆なのかは良く知らない方が多いのではないでしょうか。

 

そこで本報では、夏にピッタリで栄養豊富な枝豆の健康効果について情報提供します。

 

          f:id:dr-tomu:20210903151755j:plain

 

まず枝豆は、熟す前に収穫された若い大豆のことです。サヤは緑ですが、完熟すれば茶色くなり、大豆として収穫されます。

枝付きで扱われていたので枝豆と呼ばれるようなったそうです。現在でも枝付きのままで市販されているケースもありますね。

食品栄養学的な分類(食品成分表)では、大豆は当然豆類ですが、枝豆は野菜類に属していて緑黄色野菜と言うことです。

 

では枝豆に含まれる栄養・健康成分とその効果を挙げます(一部の数値は茹で,100g当たり)。

 ・エネルギーは118kcalでやや高めだが、糖質は4.5g程と低くてダイエット向き

 ・タンパク質は11.5gと多くかつ良質で、低脂肪なので筋トレに役立つ

 ・食物繊維は4.6gで大半が不溶性なので、便通改善や満腹感に繫がる

 ・ビタミン類ではA(β-カロテン),B1,B2,C,D,葉酸を含み、疲労回復・夏バテ防止に効果的

 ・ミネラル類ではK,Mg,鉄などが豊富で高血圧改善や貧血予防効果あり

 ・その他、アミノ酸メチオニンはビタミン類と共にアルコール分解を促し、同じくオルニチンには疲労回復効果がある。さらに若い大豆なのでイソフラボンの存在も忘れてはいけません。

 

枝豆の定番の調理法と言えば塩茹ででしょうが、ビタミンなどの水溶性の栄養成分が多少流出する欠点があります。

そこでその欠点をカバーし、かつ時短にもなる調理法を2つ紹介します。

先ずは蒸し焼きで、枝豆をフライパンに入れて蓋をして少し焦げ目が付いてから5分程弱火で加熱します。もう一つはレンジ調理で、耐熱容器に入れた枝豆を500~600Wの電子レンジで5分程加熱します。いずれもが味がしっかり出て甘味も増すとのことです。

 

枝豆は鮮度が落ちやすいので、購入した日の内に上記のいずれかの方法で調理し、その残りや生のままの残りは冷凍保存しましょう。1ヶ月ほどは味や栄養を落とさずに日持ちできます。

冷凍食品の枝豆も栄養的には茹でを凌いでおり、自然解凍での摂取を勧めます。

 

枝豆は大豆と緑黄色野菜の良いとこ取りをした食材で、夏に最適な健康効果を有しています。スナック感覚で食べるだけでなく、様々なレシピも公開されていますので、気軽に食生活に取り入れてください。ただ食べ過ぎには気を付けて、1日100g以内にしましょう。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)