秋の夜長に、睡眠の質を左右する「朝食」の摂り方は?
朝食の重要性(長時間絶食後のエネルギー補給、体温の上昇、生体リズムの調整など)については、かなり周知されてきており、当該ブログでも配信済み(2020.5.15)です。
一方睡眠に関しては、季節の変わり目には眠りが浅くなるとか、秋の夜長には夜更かしをしがちとかで、睡眠不足や睡眠の乱れが体の不調に繫がりますし、疲労の回復には良質の睡眠しかないとも言われています。
本報では、特に朝食と睡眠との関わりについて、改めて紹介します。
睡眠の誘導に中心的な役割を果たしているのが、睡眠ホルモンと言われる「メラトニン」です。
このメラトニンは、幸せホルモンと言われるセロトニンを原料にして作られ、夜間(夜9時頃~朝9時頃)に分泌されます。
従って、朝食からセロトニンを作るのに必要な成分を食材として摂取し、昼間に充分に備えておくことがスムースな睡眠に繫がるわけです。
(大原薬品工業:「けんこう名探偵」より引用)
その成分と食材は次の通りです。
・トリプトファン:必須アミノ酸なので良質のタンパク質(肉・魚・乳製品・大豆製品等)に含まれる。
・ビタミンB6:マグロ・カツオ・鮭などの魚類や鶏のささ身・むね肉、ニンニク・ゴマ等。
・糖質:穀類やイモ類などの主食や果物で、特に動物性タンパク質が主菜の場合に必要。
バナナは上記の3成分を含む優れものなので、特にお勧めです。
またセロトニンの大半は腸で作られるので、腸が健康である事も重要なことです。
では睡眠の質を高める1日の行動をまとめます。
1)まず朝起床したら、陽の光を浴びて朝食を摂ることで概日リズムが整い(体内時計がリセット)、目覚めと睡眠のメリハリが出来る。朝食は特に高タンパク質を目指す。
2)昼食後に、可能ならば15分程度の仮眠をとる。
3)夕方にウォーキング等の適度な運動をする。
4)夕食は就寝時刻の3時間前までには済ませ、睡眠改善効果のあるグリシン(アミノ酸)を意識して摂る。
5)ぬるめのお湯での入浴により、リラックスし深部体温を上げる。
6)就寝前には部屋の明かりを落とし、パソコンやスマホの青い光は避ける。
先ずは睡眠時間として7時間(最も死亡率が低く長寿であったという調査結果)の確保がベストですが、多少は短くても質を上げることでカバーできるはずです。
そのためには、朝食として高タンパク質を意識した主菜を念頭にしっかり摂ることと、1日の行動2)~6)を出来るだけ実行することが必要ですので、是非、挑戦してください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)