今が旬の「ブロッコリー」、タンパク質など高い栄養価に注目!
緑黄色野菜を代表するブロッコリーは、輸入物を含めて年中出回っていますが、旬は冬の時期の11~3月です。
野菜としてはタンパク質やビタミンCが豊富で、他の栄養素も含めた高栄養さが健康や美容に繋がると注目されていますので、本報で改めて紹介します。
そもそもブロッコリーは花蕾(花序と茎)を食用としていて、食品成分表では花序の分析値(100g当たり)を掲載しています。その主な成分を加熱法の違いで比較した値を下表に示します。
食品/成分 |
エネルギー |
タンパク質 |
カリウム |
ビタミンC |
|
(単位) |
(kcal) |
(g) |
(mg) |
(mg) |
|
ブロッコリー(生) |
37 |
5.4 |
460 |
140 |
|
ブロッコリー(茹で) |
30 |
3.9 |
210 |
55 |
|
ブロッコリー(レンジ) |
57 |
5.7 |
500 |
140 |
|
ブロッコリー(焼き) |
84 |
9.9 |
820 |
150 |
|
ブロッコリー(油炒め) |
109 |
6.9 |
590 |
130 |
生でも食べられるのですが、一般的には茹でるケースが多いはずです。しかし、茹でると水溶性の成分が流出し、生より栄養価が低下する(特にビタミンCは約1/3)ので、避けるべきです。従って手軽には電子レンジ加熱ですが、より栄養効率が高いのは「焼き」です。
では具体的な栄養・健康成分を確認(含有量はレンジと焼き)していきます。
・低エネルギーの割りに高タンパク:約6~10g含有しかつ良質(アミノ酸スコア80)で、カロリー当たりのタンパク量(g/kcal)は0.1以上で大豆製品を凌ぐ。
・ビタミンCが豊富:140~150mg含有し、レモンの約1.5倍で温州みかんの約5倍ある。
・ビタミンB群(B6,葉酸等)やカリウム、食物繊維の含有量は野菜類のトップクラスで、脂溶性ビタミン(A(β-カロテン),E,K)や他のミネラル(Ca,鉄等)も含む。
・スルフォラファン(前駆体)というアブラナ科特有の成分がある(新芽のブロッコリースプラウトには多量含有)。
これらの含有成分から期待できる効能を挙げます。
・筋トレ:低エネルギー高タンパクに加えて、B6やテストステロン(男性ホルモン)分泌が筋肉増強にプラス。鶏胸肉などの動物性タンパク質との併用でより効果的。
・アンチエイジング(生活習慣病予防や美肌効果):ビタミンCやA・Eの抗酸化作用。
・免疫力アップ:ビタミンC・Eやβ-カロテンの作用。
・がん予防や肝機能改善:スルフォラファンの抗酸化作用や解毒作用。
・他にも便通改善(←食物繊維)や貧血予防(←葉酸,鉄)
ブロッコリーは高栄養に割に、一房(約400g前後)が百数十円ほどのお手頃価格です。料理の主役には成り難いかもしれませんが、付け合わせやサラダなどに意識して活用(多数のレシピ公開)することで、その優れた効能の恩恵を是非受けてください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)