万人に人気の「プリン」、手作りから激安パックまで様々!
子供からお年寄りまで、万人に人気の「プリン」ですが、スーパーやコンビニでも1個数百円から3個パック100円以下まで、様々な市販品が並んでいます。
しかしプリン1個の値段が、なぜこれほど差があるのか、疑問に思ったことはありませんか?
本報では、そんな市販プリンの疑問に答えたいと思います。
そもそもプリン(カスタードプリン)は、卵のたんぱく質を加熱することによって固めた菓子で、柔らかさを出すために牛乳(豆乳)、さらに甘味に砂糖を加えるというシンプルなもので、この3品で手作りができる(レシピ多数あり)のです。
以下に、市販品で手作りに近い物からほど遠い物まで、順に紹介します。
A:手作りに近いプリン(一例,下図)
→ 原材料:乳製品・砂糖・全卵・卵黄の4品。
栄養成分表示(100g当たりに換算(*)):エネルギー 161kcal・たんぱく質 5.5g・炭水化物 19.0g。
価格(*):100円前後
B:普通のプリン(一例)
→ 原材料:全卵・牛乳・水あめ・果糖ぶどう糖液糖・砂糖・脱脂粉乳・生クリーム・洋酒/香料・ゼラチンの9品
栄養成分(*):エネルギー 131kcal・たんぱく質 5.0g・炭水化物 19.9g
価格(*):100円前後
C:激安プリン(一例,3個パック)
→ 原材料:ぶどう糖果糖液糖・乳製品・植物油脂・コーンスターチ・水あめ・カラメルシロップ・卵黄(卵を含む)・乳糖・食塩・ゼラチン・寒天・乳たんぱく/ゲル化剤(増粘多糖類)・着色料(カラメル、カロテン)・香料・乳化剤・pH調整剤の16品。
栄養成分(*):エネルギー 118kcal・たんぱく質 1.4g・炭水化物 20.2g
価格(*):40円前後
改めて、手作りに近いAからB、Cへと見ていって、気づくことを挙げます。
・原材料の品目数が 4 → 9 → 16 と急激に増えていて、それに伴い多くの添加物を使用。
・基本は卵のたんぱく質を加熱して固めるのだが、Bでゼラチン、Cでゼラチンと寒天に加えてゲル化剤(増粘多糖類)、という凝固剤が使われており、卵たんぱく質不足(特にC)が栄養成分の数値からも明らか。
・甘味はAのように砂糖がベストなのだが、BもCも安価で血糖値の上がりやすい異性化糖(果糖ぶどう糖液糖やぶどう糖果糖液糖)を使用。しかもCは原材料のトップ表示なので、添加量も最大。
では味はどうかというと、手作りやAは口切れが良く美味しさが後味として残るが、ゼラチンや増粘多糖類が使われているBやCは、ねっとりした食感が口の中に残るのです。
また、プリンには乳製品のような「規格」がないので、原材料や製法にかかわらずプリンと表示できます。
味など好みは人それぞれですし、味より安さで選ぶ人もいるでしょうが、特に子供に対して激安プリンは控えるべきです。
市販プリンは1個100円前後が大半を占めています(上記のAやB)が、原材料名(その表示順も)を確認すると、手作りに近いものかそうでないかは判ります。
価格が変らないのであれば、無添加で素材の味が生きているプリンを、是非、選んでください。
(本情報の一部は、平気で「プリン」を買う人が知らない超残念な真実:安部 司(東洋経済ONLINE,2022.11.5)を参照しました。また本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)