Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

バナナの健康パワー

バナナは年中お手頃価格で出回っており、老若男女を問わず重宝されています。特に運動前後に摂ると強い味方になるとも言われています。本報では、そんなバナナの知ってそうで知らない情報を提供します。

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まずバナナ一本(可食部100g、皮付きで18cm前後)の栄養の特徴を挙げます。
 ・カロリーは90kcal弱で、ご飯の茶碗半分、食パン(6枚切り)も半分くらいに相当
・糖質は約20gで、果糖が最も多く、ブドウ糖やショ糖も含む
・食物繊維は1g強で、大半が不溶性
・ビタミン(B,C)やミネラル(K,Mg,P)もほどほどに含有
 
食べるタイミングとその効果は次の通りです。
 ・朝:糖質の消化・吸収は速やかなので、すっきり目覚め、エネルギーになる
 ・夜:癒しホルモンであるセロトニンの材料を含み、リラックスと安眠効果
 ・運動前:ブドウ糖・果糖・ショ糖が順番に利用され、持続的なエネルギー源になる
 ・運動後:エネルギー補給とKMgによる筋肉補修で疲労回復
 
最後に、保存法や賞味期限・食べ頃に関する情報です。
南国フルーツなので、夏は冬よりも熟成が速く進み賞味期限は3日程、冬場は1週間以上持ちます。ちなみに保存の適温は15℃前後(13℃以下では低温障害)と言われています。
黒い斑点の「シュガースポット」が出始めると熟したサインなので、食べ頃ですし、栄養価も高くなっています。その後は一本ずつに分けて新聞紙かラップに包んで、保存袋に入れて冷蔵(野菜室)すると、黄色のまま美味しさが保たれます(そのままの冷蔵は黒く変色)
なお簡易には、房の根元をラップで固く巻き付けるだけでも効果があるようです。
 
バナナは安価(最近、高価な皮ごと食べられる国産の「もんげーバナナ」が評判)で健康効果の高い果物ですが、やはり食べ過ぎは良くありません(糖質・シュウ酸が多い)。基本は朝か夕に1本と、昼間は運動等の状況に応じて摂ってください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)