健康に良い油と悪い油(その2:生理作用の違い)
前報では一口に油というけれど、液体の油と固体の脂があること、その違いは油脂を構成する脂肪酸の種類(飽和が多いのか、不飽和が多いのか)によること、さらに二重結合を持つ不飽和脂肪酸にはその数により一価と多価、その位置によってω3,6,9に分かれることを紹介しました。本報では、まず前報に引き続き、脂肪酸の種類についてもう少し言及します。
脂肪酸には炭素の数(炭化水素の鎖の長短)による分類もあり、天然に多いのは炭素数14~22の長鎖(前報での名称例の全て)ですが、8~12の中鎖(母乳にあるラウリン酸等)それ以下の短鎖(酢酸・酪酸等)の3種類です。また不飽和脂肪酸には天然のシス型と人工的なトランス型という分類もあります。
以上の脂肪酸の種類(( )内は代表例)を前提に、それぞれの生理作用をまとめてみます。
これらの生理作用からは、ω3やω9を多く含むのは良い油で、飽和やトランスが多いのは悪い油になりますが、いずれにしても良い油の摂りすぎも悪い油の控えすぎも禁物です。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)