冬に好適な果物(温州)みかんの健康効果は?
「こたつでみかん」は昔からお馴染みの冬の景色ですが、そんな冬の果物の代名詞であるみかんの健康効果について紹介します。
まず「三ヶ日みかん」が、3年前に生鮮食品としては最初の「機能性表示食品」として、消費者庁に受理(制度開始の半年後)されたことをご存知でしたか?
みかんに含まれるβ-クリプトキサンチン(カロテノイドの一種)という機能性成分の科学的根拠が認められた結果ですが、出荷に当たっては、β-クリプトキサンチン含有量と統計的に有意な糖度を光センサー選果機で選果するとのこと。「β-クリプトキサンチンは骨代謝の働きを助けることにより、骨の健康に役立つことが報告されています」と表記して販売されています。さらにその後の三ヶ日町民を対象とする10年間の追跡調査では、みかんをたくさん食べる人は、糖尿病や肝機能異常症の他、脂質代謝異常症、動脈硬化症についても発症リスクの低下が明らかになっています。
このβ-クリプトキサンチン含有量は温州みかんが最も多く、オレンジはその1/10、グレープフルーツやレモンにはほとんど含まれていません。
もう一つの有効成分は、実よりも皮や袋、白いスジに多く含まれている「ヘスペリジン」です。こちらはグレーフルーツなど柑橘類にも含まれています。フラボノイドの一種で、血管の健康に役立つ成分です。つまり、心臓や脳血管の疾患を防ぐだけでなく、冬には辛い冷え性にも効果的です。血の巡りを良くすることから、冷えだけでなく、むくみや肩こり等の血流疾患の改善にも役立ちます。
みかんにはその他、ビタミンCやペクチン等の食物繊維も見逃せませんので、この冬には、1日3個程度(β-クリプトキサンチンを含むビタミンAやビタミンCの1日必要量のほぼ半分を充足)を目安に、できれば袋ごとスジも残したまま食べることをお薦めします。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)