Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

果物は健康に良い、悪い?(その2:その上手な摂り方)

近年、生鮮果物の摂取量が減り続けているようですが、実は動脈硬化や高血圧の予防に役立つなどの様々な健康効果が判ってきています。
そもそも果物には甘味の糖分の他に、ビタミンやミネラル、食物繊維、さらに抗酸化作用等を示すファイトケミカルが含まれており、丸ごと食べることでその栄養・生理かつ咀嚼効果が期待できます。

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その摂り方と体内で吸収後の影響についてまとめてみます。

まず、食後にデザートとして食するケースが多いでしょうが、朝は大いに良、昼も良いとして、夕食後は少し控えるようにしないと脂肪を溜めやすくなります。プレーンヨーグルトに混ぜて食べる等の工夫をすると良いでしょう。
また、果物丸ごと食べる(手作りスムージ-でもOK)のと手軽に果汁だけや市販のジュースで飲むのとでも違いが出ます。後者ではビタミンやミネラルの微量成分や食物繊維等が失われて血糖値上昇にもつながり、効果が減じてしまいます。
 
糖質制限をされている人では、低糖質・低GI値の果物(アボカドや苺、グレープフルーツ等の柑橘類)を選んで量を考慮すれば食べることができるでしょう。またカリウム制限の人でも同様に、カリウムの果物(リンゴやみかん等)があります。
 
何事も行き過ぎは良くなく、特に果糖の摂りすぎは終末糖化産物(AGE)を産生し、老化が進む原因になると言われています。しかし健康な人なら尚更、食事制限のある人でも、果物を過度に敬遠するのではなく、上手に摂り入れてその健康効果を期待すべきではないでしょうか。