秋の味覚を代表する「キノコ」、その健康効果は?
これからが旬の秋の味覚を代表するのが松茸をはじめとする「キノコ」ですね。各種のキノコが店頭を賑わし、料理番組でも取り上げられています。しかし、その健康効果についてはあまり周知されていないようですので、ここでまとめてみます。
まず栄養成分から見たキノコに共通の健康効果を挙げます。
・乾燥キノコ、特に天日干ししたものにはビタミンDが豊富で、カルシウムの吸収を促して骨粗鬆症の緩和や予防効果
・多種類のミネラルを含有しており、特にカリウムにはナトリウムの排出作用、リンには骨や歯の形成作用
・低エネルギー(生・ゆでのキノコではほぼ20kcal以下/100g)で、健康的なダイエット効果
・食物繊維が豊富(特に水溶性より不溶性のものが8割前後)で、便通改善や有害物質の排出作用
また、キノコ別に固有の有効成分も明らかになっています。
・多くのキノコに含まれるβ-グルカンには免疫力向上や抗腫瘍効果、シイタケとマシュルームのエリタデニンには血中コレステロール低下作用、タモギタケに代表されるエルゴチオネインには抗酸化作用
さらに調理の関わりで言えば、シイタケには旨味成分のグアニル酸が含まれ、マイタケにはプロテアーゼによる肉の軟化作用があります。
キノコのことわざで「香りマツタケ、味シメジ」と言われますが、そのおいしさは、まず「香り」、次に肉質から来る「歯触り」、そして「旨味」ではないでしょうか。
生ものの鮮度は落ちやすいので注意して冷凍品や乾物の活用も考えて、秋の食卓でいろいろなキノコ料理を楽しみ、かつ健康を後押ししてみてください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)