今、手軽に始めて続けられる「糠漬け」がブーム!
当該ブログで「漬物」(2020.7.31配信)については提供済みなのですが、その記事の中で漬物の種類として「糠漬け」の特徴を数行で紹介しました。本報では、ブームが来ているとも言われているので、本格的に情報提供をしようと思います。
そもそも糠漬けとは、米糠を乳酸発酵させて作った糠床に野菜等を漬け込んで作るものです。
玄米の栄養成分や乳酸発酵で増える植物性乳酸菌の効用が期待できる優れものですが、その歴史は江戸時代からで、漬物の中では比較的浅い(日本最古の漬物は奈良時代)とのことです。
まず、糠漬けに豊富な栄養・健康成分とその働きを挙げます。
・ビタミンB群:特にB1は元の野菜の約10倍に増え、B2と共にエネルギー代謝を補助
・ビタミンE:抗酸化作用で脂質の酸化を防止
・γ-オリザノール、フェルラ酸:ポリフェノールの1種で抗酸化作用による老化防止
・イノシトール、フィチン酸:同時摂取で吸収されやすく、ある種の生活習慣病を予防
さらに有効含有物として植物性乳酸菌が多数存在しています。
この菌は、乳製品などに含まれる動物性乳酸菌と比べて腸で生きる力が数倍強く、悪玉菌の繁殖を抑えて腸内フローラを改善し、免疫力アップや便秘・肌荒れにも効いていると言われています。
ただ漬物の宿命として、塩分を多く含む(100g当たり)というデメリットを押さえておく必要があります:キュウリ→ 5.3g・大根→ 3.8g・ナス→ 2.5g・カブ(根)→ 2.2g
例えば、大根3切れでは0.9gの塩分になるので、塩分過多を防ぐには、量を控えることはもちろん、多少旨さを犠牲にする塩抜きや漬け時間の短縮などの工夫をしてください。塩出し食(当該ブログ:2021.1.22配信)の活用も一考に値します。
最後になりましたが、糠漬けを始めるためには糠床を作る必要があります。
従来の米糠からだと手間も時間も掛かって世話も大変ですが、標題を「手軽に始めて続けられる」としたのは、無印良品が販売した「発酵ぬかどこ」(みたけ食品製造)があるからです。予め発酵させているのでそのまま漬けらますし、毎日のかき混ぜが要りません。チャック付きの袋に入っているので、容器を用意せずに直ぐ始められます。
先ずはキューリや大根などの野菜から漬けてみて、その後ネット情報を参考に、果物やキノコ、さらに卵や肉・魚まで、試行錯誤を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)