Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字程度にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

コロナ禍の熱中症対策、暑熱順化と水分補給は?

梅雨が明けて本格的な夏の訪れと共に気をつけないといけないのが、「熱中症」です。その予防対策としては、暑熱順化水分補給が挙げられます。

例年であれば、暑熱順化つまり体が暑さに慣れることはほぼ自然に出来ていたのですが、コロナ禍で外出がままならない中では、それが出来ていない可能性が大です。

 

           f:id:dr-tomu:20210723144356j:plain

 

そこで本報では、まず暑熱順化に有効な方法を確認します。要するに「汗をかく」ことです

 ・ウォーキングやジョギング:週に5回、1回に付き前者は30分で後者は15分程度

 ・サイクリング:週3回、1回30分程度

 ・筋トレやストレッチ:ほぼ毎日、1回30分程度

 ・入浴:2日に1回、38~40℃のお湯に10分以上浸かる

これらの方法を複数組み合わせて、10日から2週間程度続けることで暑熱順化が出来るはずですが、個人差がありますし、数日汗をかくことをしないと効果が無くなります。

特にコロナ禍では、屋外での前2者の方法が採りにくいので、屋内で出来る後2者の方法に頼らざるを得ません。

 

暑熱順化がすすむと、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなります(下図参照)。

  f:id:dr-tomu:20210723144605j:plain

 

もう一つの熱中症予防は「水分補給」です。

水分補給と言っても、単に水や麦茶をがぶ飲みすれば良いわけではないし、「喉が渇いた」と感じてからでは手遅れなのです。

特にコロナ禍のマスク着用で、皮膚からの熱が逃げにくくなっており、脱水症状を引き起こしかねません。

この水分補給に関しては、当該ブログで昨年配信しています(2020.8.21)ので、確認してください。 

 

熱中症は、その初期症状が新型コロナウィルス感染症と見分け難いのですが、気温や湿度が高い環境下で発症(コロナは人との接触感染)して急速に悪化する危険があります。

その予防対策をしっかり取って、この夏を無事に乗り切ってください。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)