脂質より糖質の摂取量が問題!
当該ブログの「健康に良い油と悪い油」でも紹介しましたが、ここ数年で「良い油・脂肪はもっと摂るべき」が常識になってきました。
また続報の「コレステロールの新常識」では、コレステロールの摂取基準(目標値)が2015年版ではなくなったのは、食事由来のコレステロールの影響は小さいためであることを紹介しました。
さらに「脂質を制限するよりも摂った方が心筋梗塞や心臓病が少ない」、「炭水化物(糖質)の摂取量が多いほど死亡リスクが高まり、脂質の摂取が多いほど死亡リスクが低下する」という疫学試験等から「脂質摂取」を後押しする各種研究結果が蓄積されてきたことも貢献しています。
このような脂質の見直しと引き換えに、新たに糖質の摂取がクローズアップされてきています。糖質は三大栄養素の中では第一のエネルギー源で、脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としていることからも、その重要性が伺われます。
従来から三大栄養素のエネルギー摂取比率(PFCエネルギー比)では糖質を60%程度とするのが理想とされてきました。一方、「ダイエットのためには第一に糖質を制限せよ(極端な場合は糖質主体の主食ゼロ)」が一般的に浸透しています。その目的は血糖値やインスリン分泌を抑えることにあります。高血糖や多量のインスリン分泌は肥満や糖尿病の引き金になるからです。
またゆるい糖質制限として「ロカボ」という食事療法が、生活習慣病や減量に効果的であると注目を集めています。いずれにしても血糖値の乱高下を引き起こすような食事が体に悪影響を及ぼすことは確かですので、避けないといけません。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)