多彩な野菜・果物には、色毎に機能性成分あり
八百屋の店頭には、年中、色とりどりの野菜や果物が並んでいますが、その色の正体が、ファイトケミカルという植物由来の化学成分である事は、以前に当該ブログでも配信済み(その1:2019.1.17 & その2:2019.1.24)です。
そこでは、カラフルな彩りを7色に分類し、それぞれに属する品種と化学成分を紹介しましたが、7色を意識して摂取するとバランスが良く相乗効果も期待できる、との表現に止めていました。
そこで本報では、各色の機能性(効果・効能)について、具体的に言及したいと思います。
まず7色の分類(品種と化学成分も)を再掲し、その後に→印で、それぞれの機能性+αを挙げます。但し、抗酸化作用は共通存在しますので、省くことにします。また、( )内の半角カナは化学成分の頭文字です。
・赤:トマト・スイカ(リコピン)、唐辛子・赤パプリカ(カプサイシン)等
→ 動脈硬化予防、前立腺癌予防や血流改善(リ)、殺菌作用や風邪予防(カ)
・橙:人参・カボチャ・柿(カロテン)、ミカン(β-クリプトキサンチン)等
→ 眼・皮膚の保護(カ)、糖尿病・脂質異常症の予防(ク)、三ヶ日みかんは機能性表示食品(骨の健康に役立つ)
・黄:玉葱(ケルセチン)、大豆(イソフラボン)、トウモロコシ・キウイ(ルテイン)等
→ 抗肥満や血圧低下作用(ケ)、更年期障害改善や骨粗鬆症予防(イ)、眼の保護(ル)、ルテインは緑のケールやホウレン草に多い
・緑:ほうれん草・ピーマン・ブロッコリ・ニラ(クロロフィル)等
→ 血中コレステロールの上昇抑制、抗がん作用、デトックス効果、貧血予防
・紫:紫キャベツ・ナス・ブドウ・ブルーベリー・黒豆(アントシアニン)等
→ 眼精疲労回復、抗炎症作用、コラーゲン安定作用、血液サラサラ効果
・黒:ゴボウ・コーヒー豆(クロロゲン酸)、緑茶(カテキン:渋味)等
→ 糖尿病・肝疾患の予防及び血圧・体脂肪の軽減(ク)、抗がん・抗菌作用や血圧・血糖・コレステロールの低減(カ)
・白:大根・長ネギ(イソチオシアネート:辛味)、セロリ(グルタチオン)、ニンニク(硫化アリル:刺激臭)、茸(グルカ ン)、柑橘類(リモネン:香味)等
→ 抗がん・抗菌作用、免疫力の向上、血液サラサラ効果、疲労回復効果など
以上、7色の食材それぞれに認められる機能性について紹介してきましたが、要するに、ファイトケミカルのもつ抗酸化作用につきます。体を錆させる活性酸素の害を抑えてアンチエイジングに繫がるわけです。
また、多彩な色自体のもたらす食欲増進などの効果も期待できますので、是非、多彩な食材を摂ることで健康長寿を手に入れましょう。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)