「果物」は、適量を適切に摂って健康に!
当該ブログの健康情報(2021.4.30)で、多彩な野菜・果物の色を意識して摂ることを推奨しましたが、本報では、果物の色が関わる以外の健康効果について、更新リブログ(「果物は健康に良い、悪い?」と題して配信済み:2019.1.31 & 2.7)します。
「果物」に関しては、太る、血糖値を上げる等の噂から敬遠している人が多いかもしれません。
しかし「甘くて、おいしい」というのが一般的な印象ですし、季節毎に旬の果物が店頭に並ぶので、食指が動くのではないでしょうか。
そこで改めて、太りにくく血糖値を上げにくい適切な果物の摂り方を解説します。
まず、甘味があり血糖値を上げる成分である糖質の含有量(100g当たり)を、主な果物で比較(多い順)します。
バナナ:19.4g → ブドウ:14.4g → マンゴー:13.8g → 柿:13.3g → パインアップル:12.6g → リンゴ:12.4g → キウイ(緑)&メロン:9.6g → みかん:9.2g → ブルーベリー:8.6g → 日本梨:8.3g → グレープフルーツ(白):7.5g → 苺:6.1g
果物の甘味成分である糖質と言えば果糖を浮かべますが、他にブドウ糖やショ糖(果糖とブドウ糖が結合)もあり、果物によってこれら3種の糖の含有割合は異なっています。ちなみに、果糖が主成分の果物はリンゴと梨くらいです。
果糖はブドウ糖よりも血糖値の上昇は緩やか(GI値がブドウ糖100に対して23)で、大半はエネルギーになって、残りが脂肪に変換され蓄積されます。したがって、消費するエネルギーが少なければ脂肪になる割合は増えて、太る原因になります。
糖質以外で、果物に多い成分とその働きは次の通りです。
・ビタミンC:抗酸化(色素のポリフェノールにもあり)
→ 柿、キウイ、苺>グレープフルーツ、みかん、パインアップルに豊富
・カリウム:ナトリウム(塩分)の排出
→ バナナ、キウイ、メロン>苺、柿、マンゴーに豊富
・水溶性食物繊維:糖質・脂質の吸収抑制、腸内環境の改善
→ キウイ、マンゴー、ブルーベリー、苺、リンゴに豊富
最後に適切な摂り方をまとめます。
・1日200gを目標に、量的には朝≒昼>夕(夜)の割合で摂る(糖尿病患者の方は、gでなく1日約80kcal分を目安にする)
・食物繊維が糖質を吸収抑制するので、多い果物を摂ると、より血糖値は上がりにくい
・ジュース(市販の濃縮還元品も)よりも、生を丸ごと摂る
果物には、生活習慣病(動脈硬化や高血圧など)の予防や改善に活用できるという研究も出てきましたし、旬のみずみずしい物は栄養も豊富で水分補給にも適していますので、是非、上手に摂って健康維持に役立てましょう。
(本情報の一部は、日本経済新聞:果物で健康保つ(2021.5.1)を参考に改編しました。)