手軽な「冷凍食品」、栄養には配慮を!
長引くコロナ禍で食料の買い出しもままならない中で、家庭用の冷凍食品の売り上げが初めて業務用を上回った、との報道がありました。
ここで言う冷凍食品とは凍結した食品を全て指すと思うかも知れませんが、そうではないのです。
そこで本報では、そもそも冷凍食品とは何を指すのか(その定義は?)、また今重宝がられているメリットを探ってみようと思います。
まず、冷凍食品と呼ばれるための4つの条件(日本冷凍食品協会)を示します。
- 前(下)処理している:ブランチング(軽い加熱)も入る。
- 急速冷凍している:食品の組織が壊れて品質が落ちないように、-30~40℃の低温(家庭用の冷凍庫は-20℃迄)で急速に凍結している。
- 適切に包装している:衛生的でパッケージには冷凍食品の表示があり、原材料や調理方法などの情報も記載している。
- 品温を-18℃以下で保管している:食品の温度を生産・貯蔵・輸送・配送・販売の各段階を通じて、一貫して-18℃以下に管理している。
これを家庭で使う物に限定すると、解凍して食べる良質な調理済み食品と言うことになります。
従って、単に肉や魚などを冷凍した物や衣が付いただけの冷凍コロッケなど、また凍ったまま食べるアイスクリームなども冷凍流通品ですが、ここでの冷凍食品には含まれません。
要するに、1)・2)・4)の条件から判る冷凍食品のメリットとして、次のことが挙げられます。
・手間が省けて時短になる。
・細菌が増えず腐らないので、長持ちする(保存料を使う必要もない)。
・新鮮な素材の組織を壊さず凍結するので、栄養価が保たれる。
今では冷凍食品は、食品スーパーに限らずコンビニやドラッグストにも販路が広がっており、手軽に入手できます。特に今の時期として、上2つのメリットが重宝がられているのではないでしょうか。
ただ、その一品が不足する栄養を補う目的に叶っているかを、今一度確認してください。
あくまでも「一汁三菜」の基本を忘れず、特に冷凍物の主菜には旬の野菜を活用する(生、茹で、炒め等)などの配慮が必要ではないでしょうか。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)