発芽野菜(スプラウト)の健康効果(その2:スルフォラファンの効果と摂取法)
ブロッコリースプラウトの有効成分として知られている「スルフォラファン」は、もともとブロッコリーなどアブラナ科の野菜に微量含まれる成分です。
その新芽であるスプラウトには種子により差はあるものの、数倍から数十倍多く存在することが判り、またその働きのメカニズムが解明されて、注目を浴びるようになりましたので、紹介します。
ヒトの体には「解毒力」(有害物質を無毒化して排出する力)や「抗酸化力」(活性酸素の害を消去する力)が備わっており、細胞の受けるダメージを抑えています。
スルフォラファンには、解毒や抗酸化で働く「酵素」の生成を促す作用があるのです。
その具体的な健康効果は、P.タラーレ博士(米,1992年)が腫瘍の形成を抑制する働き(動物実験)すなわち抗がん作用を発見したのに端を発し、以下次のような様々な成果が出ています。
・抗酸化酵素の活性化によって活性酸素の害を抑制する抗酸化作用
・ピロリ菌に対する殺菌作用と炎症抑制作用によるピロリ菌弊害抑制効果
・スギ花粉による炎症反応を緩和する花粉症のアレルギー抑制作用
・アセトアルデヒド(悪酔いの原因物質)の代謝促進による悪酔い予防効果
この他、肥満を抑制し、インスリン抵抗性を改善する研究結果(金沢大,2017年)も報告されました。
スルフォラファンは細胞内では前駆体として存在しているので、その効果を発揮するためには同じ細胞内にある酵素と反応させて、スルフォラファンに変化させる必要があるのです。
そのためには「生のままで、よく噛む」ことが有効です。つまり酵素は加熱すると失活しますし、よく噛んで細胞をつぶさないと、酵素反応が起らず体内への吸収率も上がりません。
このスルフォラファンの効果を持続させるために、少なくとも3日に一度の摂取を心掛けてください。
(この情報の一部は、村上農園のHPやインターネットの記事を参考にしました。また、下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)