Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字以内にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

果物や野菜のジュースは、実物そのものと同じ効果?

ジュース(juice)とは、一般に果物や野菜の汁のことですが、日本の食品表示基準では100%果汁のみを「ジュース」と表示し販売できます。従って100%以外の物は「果汁入り飲料」となります。

ジュースの市販品としては、果物や野菜ジュースの他、両者のミックスジュースなど多彩かつ安価なので、日頃から愛飲している人が多いはずですね。

 

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では、ジュースを飲んでいれば、果物や野菜そのものは摂らなくても良いのでしょうか?

本報では、ジュースと実物との「栄養や健康」効果の違いについて、紹介しようと思います。

 

ジュースは汁なので、実物を潰して濾したり搾ったりします。そこで非水溶性のビタミンや食物繊維がカスとして除かれます

さらにその場で作ったフレッシュジュースは別にして、市販のジュースはパック詰めされるまでの加工工程とパック後の加熱殺菌によって、かなりの水溶性ビタミン類が壊れていると考えられます。

また加工工程で、実物をそのまま搾る製法(ストレート)と、搾った汁の水分を飛ばして濃縮(加熱処理)しその後元の量に戻す製法(濃縮還元)とがあり、安価で日持ちする後者が主流になっています。

 

ジュースと実物を摂る際の含有成分以外の違いとして、ジュースは飲むだけですが、実物は噛み潰す必要があります。後者の噛む行為は、唾液の分泌を促し脳の血流を良くする効果に繋がります。

 

以上のように、元は同じジュースと実物でも、栄養・健康効果は実物の方が優れていますので、実物をメインにし、ジュースは補完的に摂るのが理想です。

またトマトに関してはジュースのメリットが指摘されています。トマトジュース(食塩無添加がベター)は、原料にリコピンリッチの物が使われており、細胞が破壊されていて吸収率も良いとのこと。

 

ジュース200mLの摂取は、食事バランスガイド(農水省)では果物や副菜1SV(サービング:食事提供量の単位)に相当します。従って、実物で摂りにくいとか、果物や野菜不足が懸念されるとかの場合には、ジュース(100%で無加糖)を積極的に摂るべきでしょう。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)