Dr.トムの 「食と健康」 情報ブログ

健康の視点を通して、「食」に関するタイムリーな情報を、専門家の立場から提供します。一記事は1000字以内にまとめ、ほぼ週一のペースで配信する予定です。 読者にとって、ヘルスリテラシーを養う一助になれば幸いです。

発酵食品である納豆の健康効果は?(その1:含有成分と健康効果)

7月10日は「納豆の日」です。7(なっ)と10(とう)の語呂合わせで、関西での消費拡大を目的に制定されたとか。

 

大豆製品の中でも優等生なのが発酵食品の「納豆」で、ご飯のお供として食卓の定番になっていますが、意外と知らないことが多いのではないでしょうか。

そこで本報(2報)では、含有成分や食べ方などから、納豆の健康効果について言及します。

                                    

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納豆と言えば、厳密には納豆菌による「糸引き納豆」と麹菌による「塩辛納豆」(大徳寺納豆や浜納豆等)がありますが、一般的に納豆と言えば前者を指します。

 

まず糸引き納豆の含有成分(100g当たり)からの健康効果を挙げます、

 ・良質のタンパク質を16g強含み、高栄養

 ・抗菌ペプチドがヒトのがん細胞を死滅させたので、抗がん作用の期待

 ・ビタミンK(0.6mg)による骨形成の促進で、骨粗鬆症を予防

 ・水溶性食物繊維(2g強)やビタミンB2、レシチンにより血糖値上昇を抑制

 ・オリゴ糖や食物繊維、納豆菌による腸内環境の改善

 ・ポリアミンによる動脈硬化や炎症の抑制で、老化防止

 ・ジピコリン酸による抗菌作用で、病原性大腸菌O-157の感染を予防

 ・ナットウキナーゼ(酵素)による血栓溶解作用で、脳梗塞心筋梗塞を予防

さらに大豆イソフラボンの健康効果は良く知られています(当該ブログの「大豆の健康パワー(その2)」でも紹介)が、糖結合の有無によりグリコシド型とアグリコン型があります。その多くは前者なのですが、後者の方が吸収される時間が速くてその率も高いのです。納豆は比較的後者が多い方なのですが、その効果を期待するには腸内細菌の助け(個人差あり)が必要になります。

また、納豆をよく食べる食習慣をもつ人は、そうでない人に比して、脳卒中で亡くなるリスクが約3割低いとの報告(岐阜県高山市在住の約3万人の食生活調査)もあります。

 

いずれにしても、近年の様々な研究から新たな健康効果が見出されてきており、その効果は多岐にわたっていて、「奇跡の食品」とまで言われるほどです。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)