おせち(御節)料理は保存の利く中身、その栄養や健康への影響は?
日本人がお正月食べる「おせち(御節)料理」について、改めて紹介します。
「おせち」の漢字は御節で、もともと元旦や五節句の節目に振る舞われていた料理ですが、その中で最も重要な正月の料理を指すようになりました。
おせち料理はめでたさを重ねるという意味合いで「重箱」に入れます。四段重が正式(最近の市販品は二段や三段が多い)で上から、一の重に祝い肴(ざかな)とカマボコや口取りなどの前菜、二の重に焼き物、三の重に煮しめなど、与(四は死を連想し嫌う)の重には酢の物を詰めます。祝い肴3種の黒豆・数の子・ごまめ(orたたきごぼう)を始め、中身は縁担ぎの意味が込められていることはご存知でしょう。
また、正月の三が日はかまどの神様(引いては煮炊きの家事)に休んで貰うという意味で、三日ほど常温で保存の利く食材や味付けがされています。
こんな中身で作り置きの「おせち料理」の栄養や健康に及ぼす影響を検証していきます。
まず中身を栄養素別に分類します。
・糖質源:里芋、栗きんとん等
・タンパク源:エビ、魚の煮物、黒豆、数の子、カマボコ、伊達巻き、田作り等
・脂質源:魚、牛や鶏、(あれば揚げ物)
・ビタミン源:紅白なます、ゴボウ、酢レンコン等
味付けは日持ちを前提にしていて、塩分や砂糖が多いのが特徴です。例えば伊達巻きは、甘い味付けで糖質源にもなります。
次に気になる点を挙げてみます。
「からだにやさしいおせち」の栄養成分表(1食1人前)によると、エネルギーは1000kcal前後、塩分は6,7gと表示されていて、エネルギー(糖分)と塩分過多です。
さらに野菜はなます・ゴボウ・レンコン位なので、不足なのは明らかです。
結論として、おせち料理には野菜を一品(サラダや酢の物等)追加するべきでしょう。野菜に多いカリウムが塩分(ナトリウム)を排出する効果も見込めます。
栄養バランスの取れた食事に適度な運動も忘れないで、楽しく健康に正月を過ごしてください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)