今が旬の「筍(タケノコ)」、その栄養・効能や部位別使い分けは?
和食の食材として欠かせない筍(タケノコ)は、3月下旬~5月にかけてが旬の時期です。
今では年中食べられますが、やはりこの時期のタケノコは柔らかくて香りも立つために、美味しさは格別です。また栄養に関しても、昔はないとされていましたが、ここに来て見直されていますので、改めて紹介しようと思います。
まずは、茹でタケノコの主な栄養価(100g当たり)についてです。
・エネルギー 30kcal
・三大栄養素:タンパク質 3.5g・脂質 0.2g・炭水化物 5.5g(内、食物繊維 3.3g)
・微量栄養素:ビタミン(E・葉酸・パントテン酸等)・ミネラル(カリウム・亜鉛等)
野菜類ではタンパク質が多い方で、アミノ酸としてチロシン(脳機能の調節等)やアスパラギン酸(疲労回復効果等)を多く含む。
食物繊維(大半が不溶性のセルロース)が豊富で、便秘予防や有害物質の排出などが期待できる。
ビタミンB群のパントテン酸は三大栄養素の代謝によるエネルギー産生に関わり、カリウムは塩分のナトリウムを排出し、亜鉛は味覚を正常に保つ。
そもそもタケノコは、竹(主に孟宗竹)の地下茎から出る若い芽のことで、堀り立ての鮮度の良いものはそのまま生でも食せますが、通常は予め下茹でする必要があります。
アクとエグ味の原因成分であるシュウ酸やホモゲンチジン酸(チロシンが変化)を除くためです。
茹でた後は皮を剥いて水に浸した状態でパックし、冷蔵庫で保存(毎日水を替えて1週間程度)します。
タケノコは、上から姫皮・穂先・中央部・根元の4部位に分けられ、それぞれの特徴を踏まえた調理がお勧めです。
・姫皮:白くて柔らかい → 吸い物、酢の物、和え物
・穂先:柔らかいて美味しい → 素揚げ、軽い煮物、炊き込みご飯
・中央部:ほどよい歯ごたえ → 若竹煮などの煮物、天ぷら、焼き物
・根元:繊維が蜜で硬いが味は良い → 煮物、揚げ物、炒め物
1日の食べる目安としては、穂先なら1/3程度、中央部や根元なら3㎝ほどが適量といわれています。くれぐれも食べ過ぎには注意して、できれば水煮缶詰ではなく、皮付きのタケノコを味わってみてください。
(この情報の一部で部位(図も)とその調理に関しては、daiei食の情報:たけのこの部位別 切り方・調理法を引用しました。また、本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)