秋の味覚を代表する「キノコ」、その主要な品種と特徴は?
秋の味覚を代表するのが松茸をはじめとする「キノコ」です。各種のキノコが店頭を賑わしているのが目に留まります。
そのキノコの健康効果については既に配信済み(2020.9.18)ですので、本報では、主要なキノコを採り上げてそれぞれの特徴をまとめてみます。
まずキノコに共通する栄養・健康成分を簡単に再掲します。
・低エネルギー(生・ゆでのキノコではほぼ20kcal以下/100g)
・ビタミンB群やビタミンD(特に天日干し)が豊富
・多種類のミネラル(特にカリウムやリン)を含有
・食物繊維(特に不溶性のものが8割前後)が豊富
・β-グルカン(多糖)には免疫力向上や抗腫瘍の効果
キノコと言えば、ことわざで「香りマツタケ、味シメジ」と言われますが、その辺りから紹介していきます。
・マツタケ:芳醇な香りで知られ、人工栽培ができない希少なキノコ。網焼き、吸い物、炊き込みご飯、すき焼き(香りは?)などに。
・シメジ:多種類のキノコの総称で、主流はブナシメジ。歯ごたえがよくマイルドでクセがないので、炒め物や煮物・鍋物をはじめ、パスタや肉・魚の添え物にと万能。
・シイタケ:代表的な食用キノコで、生と乾(干し)がある。特に乾には旨味成分のグアニル酸が豊富で出汁取りに使うので、煮汁も有効に。生は水にさらさず加熱調理も短めで、油を使う炒め物や揚げ物がベター。
・エノキ:野生種は茶褐色で、主流は人工栽培の白い品種。リラックス効果のGABAが豊富で、クセがなく歯ごたえと瑞々しさがありどんな食材とも合うが、加熱しすぎはNG。
・マイタケ:傘の表面は灰褐色でも下は白く、柔らかで歯切れが良い。タンパク質分解酵素活性が強く、肉の食感を柔らかくするが茶碗蒸しに入れると固まらなくなる。鍋物、天ぷら、炒め物、炊き込みご飯などに。
・エリンギ:香りはあまりないが、クセのない味とシャキシャキ感が魅力。和え物、焼き物、炊き込みご飯に、また油との相性も良いので炒め物にも。
・マッシュルーム:日本には自生せず、欧米を中心に人工栽培されてきたキノコで、和名はツクリタケ。白と茶が主流で、前者はクセが少なく後者は香りと味がやや濃厚。鮮度が良ければ白は生でサラダやマリネに。茶は加熱向きで、煮込み料理やソテーに。
生もの(唯一生食可は新鮮なマッシュルーム)の鮮度は落ちやすいので注意し、冷凍品や乾物の活用も考えて、秋の食卓でいろいろなキノコ料理を楽しみかつ健康を後押ししてみてください。
(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)